10月30日に「IIoT Times」英語版のアラカルトで紹介した記事をお届けします。

  • 10月22日から24日、アジア太平洋地域で最大のインダストリー4.0イベント、「アジア太平洋インダストリートランスフォーメーション(ITAP)」がシンガポールで開催された。シンガポール最大のMICE施設であるSingEXが主催するITAPは、世界最大の産業見本市であるハノーバーメッセを主催するドイツメッセの協力のもと、ハノーバーメッセのASEAN版として開催されており、今年は30カ国から350社が出展し、55カ国から18,  000人が参加した。シンガポールは、顧客の要望に最小1個の注文から応じることのできるパーソナライゼーション製造技術開発に注力しており、ITAPではシンガポール科学技術庁(A*STAR)により、パーソナライゼーション製造技術のデモが行われた。
  • 米損保リバティ・ミューチュアルによれば、米国の製造業現場での怪我による経済損失は、年間70億ドルに達する。過剰な作業(重い荷物を持ち上げる等)、設備や機材に巻き込まれる怪我や、同じ動作を何度も繰り返すことによる怪我が主な原因であり、IIoTを活用した予防・対策が進んでいる。例えばミツフジが開発したシャツは、着用者の心拍数や呼吸、気温や湿度を測定することができる。こうしたデータをモニターすることで、危険な状態で作業している作業員に警告したり、休息をとらせたりすることができる。またフォードは、組み立て現場の作業員にパワードスーツを提供し、怪我のリスクを減らしている。ドイツのバイオニック社が開発したパワードスーツは、作業員をアシストするだけでなくデータを収集し、労働環境の改善につなげることができる。
  • シンガポール・ポールトリー・ハブは、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行から4、000万シンガポールドルの融資を受け、同国で初となるスマート食肉処理工場を立ち上げると発表した。スマート工場では、ロボット工学やインダストリー4.0関連技術、IIoTなどを活用して食肉処理を行う。例えば、従来は廃棄していた部位から家畜飼料用のプロテインも製造する等の新技術の導入により廃棄物の発生量を1日当たり60トン抑制すると同時に、処理能力の7割向上、生産性の26%改善を実現する。工場の延べ床面積は2万9,384平方メートル、毎時間16,000羽の鶏を処理する能力を持ち、来年から稼働を予定している。
  • 製造業向けIIoTプラットフォームを提供する、米国ボストンのMachineMetricsは、同社が提供するプラットフォームでの協力や技術革新を進め、機械のパフォーマンスを改善することを目的とした、IIoTパートナーエコシステムの創設を発表した。エコシステムには、アマゾンウェブサービス、マッキンゼー、オートデスク、ツガミなどが参加しており、参加企業にはIIoTプラットフォームを活用するためのトレーニングやサポート、マーケティングサービスなどが提供される。
  • マッキンゼー・グローバル・インスティテュートは、ヨーロッパにおけるイノベーションについての報告書を発表した。報告書は、AIやIoT、ブロックチェーンや生物学とエンジニアリングの融合などのデジタル技術革新は、ヨーロッパの生産性の成長率を1パーセントポイント以上押し上げる可能性があるとする一方、ヨーロッパは技術革新の分野で米国に遅れをとっていると指摘している。また、米国と比べるとヨーロッパにおける技術分野の投資は機材などの有形資産に偏っており、ヨーロッパにおける技術革新の実現には、データやソフトウェアなどの無形資産への投資を増やす必要があるとしている。