• 製造業にもデジタル変革(DX)の波が押し寄せている。トヨタ自動車のスタンスは、自動化や人工知能(AI)の導入が進んでも、中心はやはり人だ。自動化がゴールではなく、さらに生産性を高めるため、考え続けることが不可欠である。デジタル技術もあくまで道具の一つ。モノづくりの原理原則を理解し、先端技術を使いこなせる人材の育成が重要になる。   (5月22日 日刊工業新聞より)
  • ブルーイノベーションはインフラ点検や物流分野向けの飛行ロボット(ドローン)に強みを持つ。複数ドローンや無人搬送車(AGV)を遠隔で制御し、統合管理するプラットフォーム開発も自前で手がけ、物流会社やITソリューション会社、金融機関などと提携を加速させている。   (5月22日 日刊工業新聞より)
  • インターネット通販の利用拡大により、取り扱う荷物の量が増え、人手不足が深刻化している物流業界で倉庫内の商品を効率的に移動させる「マテリアルハンドリング(搬送)機器のシステムの導入が加速している。新型コロナウィルス感染拡大による「巣ごもり」消費も重なり、さらに自動化設備の需要は高まっている。新型コロナの影響で製造業の業績が苦戦する中、物流業界の自動化に対応するマテハンが成長産業として期待されている。 マテハン世界最大手のダイフク関係者は「巣ごもり消費の拡大でネット通販事業者からのマテハン需要増が期待できる。」と述べ、意気込む。新型コロナの影響で製造業の多くが2021年3月期の業績予想について前期を下回る見通しを発表する中、ダイフクは連結最終利益を前期比3.3%増の290億円、売上高を3.7%増の4600億円とプラス予想とした。市場の活性化に合わせ、国内外で自動倉庫や仕分け装置を組み合わせたシステムの販売拡大を狙う。同社は18年に「ユニクロ」を展開するファーストリテーリングと販路提携した。「製造小売業」から「情報製造小売業」への転換を目指すファストリを機器面で支える。これを最先端の導入事例として営業に活かす考えだ。 同業大手の椿本チェインも自動化設備の導入を検討する企業の問い合わせが増えている。外出自粛要請でネット利用が拡大し、顧客の荷物の取扱量が大幅に増加しているためだ。担当者は「作業者の確保と新型コロナの感染予防が物流現場の課題で、自動化設備の導入が対応策として挙がっている」と語る。物流業界では、荷物の小型化に対応するため、小物用の自動仕分けシステムの需要が急増している。同社は軽量化し、物流センターに簡単に据え付けられて、すぐに稼働できるシステムの販売を強化している。また、物流センターの完全自動化・無人化を目指したシステム構築に向けてAI(人口知能)画像認識技術の開発にも力を入れている。                                                  自動化・省人化ニーズについては、IHI子会社、IHI物流産業システムも注力する。担当者は「AI搭載ロボットやIoT(モノのインターネット)などを活用し、グループの総合エンジニアリング力を発揮して差別化を図りたい」と話す。    一方、産業機械大手の村田機械は新型コロナの感染拡大で新規の受注や引き合いは増えていないという。同社は物流向けを多く扱うが、「取引先各社とも商談を進める状況ではない」と説明する。新型コロナの影響による荷物増で(物流)現場の負担は大きくなっている。進化が必要な点は変わらないと前向きにとらえる。昨年は米物流システムメーカー、アラートイノベーションと提携。米ウォルマートが採用しているロボットで入庫・保管・商品選別・出庫までをトータルで行う倉庫システム「アルファポット」の販売を拡大し、需要を取り込む考えだ。   (5月21日 Fuji Sankei Business i.より)
  • IoT(モノのインターネット)によってデータを積極的に収集することが一般的になれば、次なる活用戦略が見えてくる。それを象徴する新たな概念が「デジタルツイン」である。 デジタルの仮想空間に現実世界をリアルタイムの連動性を持って再現するこの発想。米GE(ゼネラル・エレクトリック)は航空機エンジンのメンテナンスに、独シーメンスは製造プロセス改革に導入するなど世界的に関心を集めている。 これをプラントの設備保全や創業の高度化を目的に積極的に推進するのが千代田化工建設である。そもそも「デジタル分析。最適化された分析結果や将来予測を現実空間にフィードバックすることで、新たな価値を生み出すと考えられている。プラントの世界では何をどう実現するのか。同社の百瀬俊也CDO執行役員はこう解説する。「まずは各種プラントの図面やマニュアルなどの設計情報を3Dモデル上に組み込み、また運転や保安、検査データなどを閲覧できるようにすることで情報の一元化が実現します。実際の設備と同じ構成で情報を理解できることから現場確認を最小限にとどめ、作業員の負担を軽減し、計画的な保全につなげる効果も見込まれます。」「設備管理だけでなく、運転そのものの最適化が重要であり、それを実現するうえでも、プラントにまつわる膨大なデータから必要なものを効率よく収集、統合化し、活用できる仮想プラント構築は大きな意味を持つ」と考えている。実際、同社はこうした概念を具現化すべく、プラントのオペレーションやメンテナンスに関する情報が蓄積された3Dデータプラットフォームと、生産最適化や故障予知など目的に応じたデータ分析を行うアプリケーションによって構成されるシステムを「プラントデジタルツイン」の商標名で開発、国内外での実証も進めている。   (5月21日 日刊工業新聞より)
  • 新型コロナウィルスの感染拡大により世界で工場の生産調整が相次いでいる。産業用ロボットも一時的な需要の停滞が見込まれるが、今回の感染を経験したユーザーが、自社工場の自動化を加速したり、見直したりする可能性が指摘されている。ロボット各社はIoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)といった技術を活用してロボットをより使いやすくし、需要の回復局面で期待される自動化ニーズに応えようとしている。 安川電機と子会社のエイアイキューブは、ロボットを活用した自動化システムの導入を効率化するAI技術「アリオム」を開発した。これまで実機で生成していた学習用のデータが不要になり、導入にかかる手間やコストを大幅に削減できる。例えば、バラ積み部品の取り出し作業に活用する場合、対象の部品や作業環境を3次元(3D)カメラで複数撮影する。そしてシミュレーションソフトウェアに取り込み、AIで部品の摩擦部や光の入り具合などを含め、現実に限りなく近づけた作業環境を仮想空間上に構築する。次にロボットハンドで部品を安定して掴める場所をシミュレーションしながら学習し、AIを生成する。取り出しの成功率は90%台半ばと非常に高く、最終的に実機で検証して適用する。AI運用までにかかる時間は数時間程度。加工対象物(ワーク)を変更する場合は夜間にAIを生成しておき、翌朝に適用するといった使い方を想定する。 ファナックは工作機械のユーザーがワークを交換する作業向けに、安全柵が不要な協働ロボットや3Dの視覚センサーなどを組み合わせたシステムを構築する。使い方はアームを直接手で動かしながら先端に取り付けたセンサーで、工作機械の扉の位置など作業に必要な周辺環境の3D画像データを収集する。次にアームを動かしながらワークをつかんで工作機械の治具に装着し、加工後にワークを外して元の位置に戻す。そして先ほど取り込んだ画像を元に専用のシミュレーションソフトで、アームがぶつからないように作業する最適な動作経路を自動生成するだけで教示できる。ワークを治具に着脱する際は正確な位置合わせが必要になるが、ハンドルを回しながら工作機械の軸を動かして位置決めをする装置の「手パ」で、アームの詳細な位置決めが可能な機能を活用することで、難しい位置合わせも簡単に教示できる。同社幹部は「工作機械を使い慣れたユーザーが直感的にワークの交換作業を自動化できると強調する。   (5月19日 日刊工業新聞より)
  • 日本ロボット工業会がまとめた2020年1-3月期の産業用ロボットの受注額は、前年同期比10.1%増の1718億円だった。6四半期ぶりの増加となったが、米中貿易摩擦などの影響で前年同期に低調だった需要の反動増が主因。18年の同時期との比較では21.5%減と依然厳しい状況が続いている。  (5月19日 日刊工業新聞より)
  • デンマークのOnRobot(オンロボット)は、カメラ機能により産業用ロボットが自動でピッキングできるロボット周辺機器「Eyes(アイズ)」を発表した。既存のロボットアームに部品の奥行きなどを認識できる機能を追加する。価格は50万円程度だが、接続するロボットのタイプにより付属品が異なるため変動する。対象物の形状はダブルカメラで認識し、高さは深度測定技術で赤外線の跳ね返り時間を計測して判断する。   (5月18日 日刊工業新聞より)